刑務官等矯正職員への応援メッセージ(3)

第3回目は、元NHKプロデューサーで、現在、保護司、松江刑務所篤志面接委員、松江市社会教育委員である北原先生からの応援メッセージです。

「彼を育てた3年半」

松江市 北原則夫

 コロナ過の中、頑張っておられる全国の矯正職員の皆さんを応援いたしたく、ある出所者の言葉を紹介し、エールをお送りします。

彼の名はS。コンビニ強盗を重ねた末、長めの刑を受け服役しました。彼が私を訪ねて来たのは、刑期を半年余り残して仮釈放を得たからです。以来毎月2回、彼は約束の時間通りにやって来ました。無事保護観察期間を経過し、最後の面接で彼は「刑務所で3年半、いろいろなことを考える時間を頂いた。ブランクとは思わない」と語りました。

 彼の服役中、施設面接に訪れる度に、生活の様子や作業の様子など、丁寧に説明してくださった教育担当の方の話に、必ず立ち直らせてやりたいという皆さんの深い愛情を感じました。

  刑期満了の日をもって保護観察が終了し5年あまりの月日が経ちました。彼は就職し社会的信用も付きつつあります。先日久しぶりに会った彼は、今後の計画や夢を話してくれました。そこには大きな未来が広がっています。「なんとしても実現したい」そんな決意も感じます。話の最後に彼は「こうして夢を描けるのもあの3年半があったから。自分を見つめる時間をもらったから」と語りました。

 様々な事情で生きづらさや困りを抱えた末に人は罪を犯してしまいます。辛く厳しい人生にあえぐ人に、幸せや希望を取り戻させてやりたいと日々努める職員の皆さん有り難うございます。心から感謝の拍手をお送りします。

 今矯正施設は、新型コロナの猛威に大変な労苦を強いられているとお聞きしますが、温かみのある明るい社会のために、皆さんの力は不可欠です。どうかコロナに負けず頑張ってください。